大間の本鮪178キロの解体ショー
2015年11月22日、青森県は下北の大間に到着し大間崎をうろうろ、漁師の店を見てまわっていました。大間は言わずと知れた津軽海峡の本鮪の産地です。ある鮪料理の店に11時前に、ふらりと立ち寄ったのでございます。私に続き数名入店してきました。
どれを注文しようかとメニューを見ていたらこの店の漁師さんが入口をガラリとあけて入店してきました。
「みなさん、本鮪の解体見たくないですか~、写真撮れますよ!」その声にみんなぞろぞろ外に出ました。私と言えば、1番お高い本鮪の赤身、中トロ、大トロの3色丼3000円なりを注文したとこですわ。
スタッフさんが「10分余り待ったら解体した生を食べれますよ」って。そりゃ待ちますがな‼
トラックの荷台から178キロの鮪を店内に引き込みます。赤い服を着ているのが親父さん、右の黒い服が息子さん、親子漁師です。
この部分は解体ショー用に開けてあるようです。ちょうどトラックの荷台に合わせて店内に引き込めるようになっています。
さっそく解体が始まりました。
第38海洋丸の文字。誰の獲物かわかるようになっています。それにしても銀色の輝きの素晴らしいこと。
まずはカマを本鮪から切り離したオヤジ。「5000円でどう?東京だったら25000円するよ!」とオヤジ。商売上手です。
本鮪のお腹部分を掻っ捌いてあるので脂の乗った大トロが見えてたまりません。
この本鮪、おととい釣られたものだそうです。「本鮪って2~3日寝かせて熟成させないと包丁が入らんのよ」とのこと。「東京じゃ1週間くらい寝かせてるよ」って言ってました。オヤジさん、捌くのに力が入っています。
鮪は赤身で違いがわかるらしい。そんな説明をされるので僕がいろいろ質問したら、この今カットしたヤツを私に「ホリャ食べて確かめてみい」とくれました。オヤジとやりとりしながら目の前で解体見れるのは素晴らしいです、楽しいわ。
50センチらいの小さい鮪は赤身がピンクで身がしまってないと言っていました。「近畿大学の養殖マグロは赤身がピンクで天然ものに比べて身が締まってない。大間のマグロは赤身がしまって、すこし酸味もあって美味いんだ。」とオヤジは胸はってました。
オヤジから「大間の本鮪の生を食うことはもう一生ないと思うよ」まで言われたが、そうかもしれないなあ。
夏は1週間に3回、本鮪の解体ショーをやるそうです。11月の半ば過ぎのこの時期は1週間に1回の解体ショーをやっているそうです。「いまの時期は夏と比べて脂の乗りが全然違うよ。12月はもっと脂が乗ってくるけど」と言っています。まあ良い時期に来たものです。
そう言えば、前日にむつ市の鮨屋で本鮪の話してたら「夏場は鮪がイカを食べるから身がアッサリしてるけど、今の季節は鯛を食うから脂の乗りが違う」って大将が言ってたわ。餌で脂の乗りの時期が違うんですね。
「このクラスの本鮪は初セリなら500万円はするよ!」とオヤジが説明します。
どんどん解体されてく178キロの大間の本鮪です。店のおばちゃんが僕を探しにやってきました。「料理できましたよぉ」って。そうか解体するそばから料理にしてるんや、本物の新鮮な本鮪を食えるわ。
解体ショーの本鮪はどんどん大トロ、中トロ、赤身の3色丼へ
お店の名前は「魚喰いの大間んぞく」です。
おおっ!店の入り口にはさっきから解体している本鮪の頭をさっそくおいてありますわ。
店内の雰囲気もいいですわ。これは解体始まる前に、第一号で店内に入ったときの写真でガラガラなんですが、マグロの解体ショーの後は満席になった上、外には行列ができてました。解体ショーの威力はおそるべしです。
メニューです。注文してたのは3000円の大トロ、中トロ、赤身の3色丼です。
これですわ。解体ショーの本鮪から解体中に作った贅沢な3色鮪丼です。
刺身が分厚くて美味そうです。
私のちっちゃな胸が高鳴ります←私、男ですので念のため
まずは大トロを口に放り込みます。まいう~~~。丼にしましたが、こりゃ米いらんわ。この大トロは口の中で溶けません。しっかりした肉感があります。
次に赤身を頂きました。大将の言う意味がわかりました。「うちは儲からんけど、赤身丼食ってみてくれ。普通の鮪とは違うから」。確かに赤身に旨味があって普通の鮪の赤身とは違います。
そして中トロです。大将が説明するには、大トロが頭側から1番、2番、3番と3つに分かれ、大トロと皮との間が中トロとのことです。
3色本鮪丼に添えてあるのはコレ。「本日限定 マグロモツ汁」300円なりです。
まあ珍しいものを頂きました。外の気温は2℃、寒いから美味さが増しますわ。
おっ、すしざんまいの社長じゃないの。あの1億5000万円の鮪を釣ったのは息子か!
親子2代で最高値更新の記録もってるんですね。オヤジが言ってました「運もあるかないか大事」って、オヤジの言う通りだわ。
「大間で、こんな本鮪を1尾まるごと買い入れしてるのはウチだけ。魚屋でも鮨屋でもそんなとこないよ。」とオヤジが言ってました。最高値の本鮪を親子2代で釣りあげた実績からお客がつくのでしょうね。つまり販売力があるということ。すごいなあ。
食べ終わった後、外に出たら、まだ本鮪の解体中でした。時間かかるんですねぇ。
中落ち部分を、スプーンで落としてました。
ちなみに青森県の大間はこんなに遠いところです。
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☆魚喰いの大間んぞく
〒039-4601 青森県下北郡大間町大字大間大間平17−377
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TEL:0175375633
営業時間:08:00~18:00
定休日:不定休
≫筆者:おのちん
≫来店日:2015,11,22