こんにちは、はてはてマンボウです。今回は富山県を回遊の予定です。マンボウ、大阪から北陸へ回遊するのは初めて。
梓「それなら、サンダーバードだ」
マ「あ、連理梓さん。今回もマンボウを導いてください。ところで、サンダーバードとは」
JR西日本の顔! 湖西線から北陸本線を駆け抜けるサンダーバード
梓「サンダーバードは、JR西日本の所有する681系と683系の特急電車だ。大阪-金沢間を、琵琶湖の西から日本海沿いにかけて走っている」
マ「681系? 683系? はて、なにがなんやら」
梓「どっちも車両の型番みたいなものだよ。北陸新幹線が開業するまでは、このサンダーバードが大阪から富山駅まで走ることもあった。JR西日本の特急電車の中では、新幹線を除くといまでも一番の稼ぎ頭の路線だね」
梓「さて、今回は奮発してグリーン車を予約しているよ」
マ「なんと! 椅子がふかふかで気持ちいいですねえ。ヘッドレストとフットレストも嬉しいですう」
梓「サンダーバードのグリーン車は1人席用と2人席用とがあるんだ」
マ「1人旅なら1人席が嬉しいですよねえ」
梓「ところがグリーン車なら隣に人が座ってくることも少ないから、あえて2人席の1席を予約して、心理的にのんびり座るというのも手だよ」
マ「むむむ、ずるがしこいことを考えますねえ」
梓「これも旅の知恵の1つだよ」
同じ駅なのに2つの看板!? 北陸新幹線の旅へ
梓「さて、金沢駅に到着だ。JR以外のロゴがついているのはわかるかい」
マ「はて、いったいどこに」
梓「『金沢』の文字の左側がJR西日本のロゴ、右側にあるのはIRいしかわ鉄道のロゴだ」
マ「あいあーるいしかわ鉄道?」
梓「北陸新幹線が走ることで、JR西日本から北陸本線が分離したんだ。もともと在来線が走っていた部分で、北陸新幹線が走るようになった部分の営業を手放した」
マ「はて! それじゃあ、廃線になっちゃうんじゃ」
梓「そうならないように、北陸本線のうち石川県内の路線を受け持っている第三セクターがIRいしかわ鉄道だ。北陸新幹線の開業時に、富山県内の北陸本線は同様の理由であいの風とやま鉄道が、新潟県内の北陸本線と信越本線はえちごトキめき鉄道が受け持つことになった」
マ「それで、IRのロゴが看板に追加されたんですねえ、なるほどお」
マ「はて、言ってるそばから、金沢駅の看板が再び」
梓「違いがわかるかい」
マ「今度は、IRのロゴがないわねえ」
梓「それだけじゃないよ。行き先はどうなっているかな」
マ「『しんたかおか』行き。さっきは『にしかなざわ』と『ひがしかなざわ』だったはず。はて」
梓「こっちは北陸新幹線のホームにある看板だ。在来線の看板よりも、駅名の下にある青色のラインがやや濃い」
マ「まあんぼう。それで、IRのロゴもないんですねえ」
いよいよ北陸新幹線へ!
マ「あ、北陸新幹線! 濃い青色と薄い茶色の組合せの色合いが鮮やかねえ」
梓「こちら側は、最後部の車両だね」
マ「はて。どうしてわかるんですか」
梓「ライトのところが赤色になっているよね。列車というのは、先頭車両のライトは白色、後部車両のライトは赤色と決められているんだ」
マ「へえ。考えたこともなかったです」
梓「ここは普通車両だ。北陸新幹線は普通車自由席でも、全部の座席にコンセントがついている」
梓「さて、今回はまたまたグリーン車を予約したよ」
マ「サンダーバードに続いてのグリーン車ですね、はってはて♪」
梓「グリーン車は、フル・フラットとまでは言
マ「はっ、しかし連理梓さん。北陸新幹線にはグリーン車の1つ上のクラスがあるとお聞きしたのですが……」
梓「グランクラスのことだね。覗いてみるかい」
マ「おお、見せてもらえるんですね。ひっひっひ」
梓「ところが、グランクラスの車両には、座席のきっぷを持っていないと入れないんだ。『入っちゃだめだよ』っていう放送も流れていただろ」
マ「がーん。けちんぼですよ、けちんぼ」
梓「それだけのお金を払った人間だけが入れるというのも、特別感を演出するための仕掛けの1つなんだよ」
温泉街へ続く一本道! 富山地方鉄道
梓「さ、黒部宇奈月温泉駅についたよ」
マ「これまた長い駅名ですねえ」
梓「ここからは富山地方鉄道へと乗換えだ」
梓「ここも、北陸新幹線の開業にあわせて開かれた駅だ。さ、終点の宇奈月温泉駅を目指すよ」
マ「うわあ、この駅はなんですか。いろんな列車が集まってます」
梓「富山地方鉄道と黒部峡谷鉄道が並んでいるんだ。それぞれ名前こそ『宇奈月温泉駅』『宇奈月駅』を名乗っているけれど隣同士に位置しているから、上からまとめて見下ろすと、なかなかの眺めだね」
渓谷を駆け抜けるトロッコ電車! 黒部峡谷鉄道
梓「さあ、ここからは黒部峡谷鉄道のトロッコ電車の旅だ」
マ「おお、渓谷の合間を縫ってぐんぐん走っていきます!」
梓「富山出身の室井滋さんのナレーターを聴きながら、終点の欅平駅まで、およそ75分の旅が続くんだ」
一面ハットリくんだらけ! 忍ばない列車が穏やかな海岸線を走ります
梓「さて、欅平の散策を楽しんだら、今度は高岡の方へ戻るとしよう」
マ「高岡、はて」
梓「富山駅と黒部宇奈月温泉駅の間にある新高岡駅まで北陸新幹線で戻ったあとは、在来線の城端線で高岡駅へと向かうよ」
マ「あ! ハットリくん!」
梓「『忍者ハットリくん列車』は、高岡駅を始発とする氷見線を走っているよ。藤子 不二雄Ⓐが氷見市の出身であることから、氷見線のキハ40系の3両へラッピングが施された」
マ「キハ、40。サンダーバードに続き、またまた呪文が」
梓「『キ』は気動車のキ、『ハ』は普通車のハを指す」
マ「気動車のキはわかりますが、普通車の、ハとは」
梓「昔、列車は三等級で、イ・ロ・ハに分かれていた。そのうち一等級が廃止されたので、残ったグリーン車はロ、普通車はハと呼ばれるようになった」
マ「呪文にも歴史があるんですねえ」
梓「キハ40系は国鉄末期に大量生産されたんだけど、これがJR分社化も広く使われる続けているというわけだ。田舎の道でよく見かける列車だよ」
マ「そういえば、地方の路線では、気動車が使われているんでしたねえ」
マ「あ、頭に京都タワーが載っているおじさんがいます。一時期流行ったメガ盛りかしら」
梓「あれは前田利家だよ。百万石加賀藩の藩祖だ」
梓「これは瑞龍寺。高岡の有名な曹洞宗のお寺だね。福井の永平寺と並ぶ、北陸の名刹だ」
マ「は、はてはて。ハットリくんばかりに目が行って、うしろのお寺に目が行きませんでした」
マ「あ、大仏さま」
梓「これは奈良の廬舎那仏、鎌倉の阿弥陀仏に並ぶ、日本三大大仏……を自称する、高岡大仏だ。鎌倉と同様の阿弥陀如来だよ」
梓「さて、氷見線の雨晴海岸へとやってきた」
マ「海岸線が近い、静かな駅ですねえ」
梓「海岸の向こうに見える立山の山麓の冠雪が見事だ」
マ「富山は海に山に自然がいっぱいで、とても気持ちいいところですよねえ」
基本情報のまとめ
☆北陸新幹線:公式HP(JR西日本) 公式HP(JR東日本)
☆富山地方鉄道:公式HP
☆黒部峡谷トロッコ電車:公式HP
☆忍者ハットリくん列車:公式HP
≫筆者:連理梓
乗車日
・北陸新幹線:2015年7月28日
・富山地方鉄道:2015年7月28日
・黒部峡谷トロッコ電車:2012年11月3日
・忍者ハットリくん列車:2016年5月16日