こんにちは、はてはてマンボウです。今回は「晴れの国」岡山県に来ています。
せっかく岡山まで来たんだし、せっかくなら香川県まで回遊して、讃岐うどんを食べたいわねえ。
梓「それなら、マリンライナーだ」
マ「あ、連理梓さん。いつも唐突ですね。ところで、マリンライナーってなんですか。水陸両用車みたいな名前ですけど」
本州と四国を結ぶのは、2つの会社が運行する列車
梓「マリンライナーは、JR西日本とJR四国が共同で運行している列車だ」
梓「岡山-児島をJR西日本が、児島-高松をJR四国がそれぞれ受け持っている」
マ「はて、児島」
梓「ジーンズで有名な町だ。児島駅では駅構内のいたるところに、ジーンズをあしらったデザインがほどこしてある」
マ「でもどうして児島駅で、マリンライナーの受け持ちが別れるんですか」
梓「国鉄が民営化にともないJR各社へと分社化された際、児島駅がJR西日本とJR四国の境界駅になったんだ」
普通電車でも、ワイドなフロントガラス、グリーン車、そしてダブルデッカー!
梓「さて、いよいよマリンライナーが見えてきた」
マ「なんだか、ウミガメの口みたいにかわいらしいお顔ですね。フロントガラスが大きいなあ」
梓「なかなかさえているね、マンボウちゃん」
マ「はて。なんだかわからないけど、褒められたわねえ」
梓「マリンライナーは普通電車だけど、3つの種類の座席が用意されている。普通車自由席、普通車指定席、そしてグリーン車だ」
マ「ほんとだ!特急電車でもないのに、グリーン車のマークがついている!」
梓「少しマニアックな話をすると、先頭部分の2階建て車両3両はJR四国の5000系。後ろ側に併結されているのはJR西日本の223系車両で、JR西日本の山陽本線や東海道本線の普通電車なんかにも使用されているね」
マ「ま、まんぼぉう。呪文が続いてなにがなんだか」
梓「要するに、2階建て部分はJR四国の持ち物で指定席やグリーン車の車両、後ろ側の自由席部分はJR西日本の持ち物だってこと。JR四国とJR西日本とでそれぞれ持っている車両が合体しているんだね」
梓「指定席車両とグリーン車両はダブルデッカーになっている。下が520円の指定席料金で座れる指定席、上が980円のグリーン料金で座れるグリーン車だ。指定席料金だけは、閑散期には320円に値下げされるよ。この料金は2016年現在のものだから注意してね」
ワンコインでグリーン車!? マリンライナー利用のいろは
マ「運賃にプラスして、特別な料金を払わないと、マリンライナーには乗れないってことですか」
梓「マリンライナーはあくまで普通電車だから、運賃を払うだけで乗れる自由席車両が基本だよ。乗車券を買ったり、交通系ICカードをタッチしたりするだけで乗れる普通車自由席も、もちろん用意されている」
①普通車自由席:運賃〇(必要) 追加料金×(不要):乗車券やICカードだけで乗れる。
②普通車指定席:運賃〇 追加料金〇(指定席料金):ダブルデッカーの下の席。
③グリーン席 :運賃〇 追加料金〇(グリーン席):ダブルデッカーの上の席、または……
マ「追加料金を払うと、普通車自由席をアップグレードして、指定席やグリーンが利用できるようになるってことでしょうか」
梓「そのとおり。この辺のJRの『運賃』『料金』の仕組みはややこしいから、また別の機会に解説しよう。さて、いまマンボウに話したグリーン車だけど、マリンライナーには『特別なグリーン席』が用意されている」
マ「特別なグリーン席?」
梓「それが、グリーン席のうち4席しか用意されていない『パノラマ・グリーン』だ。さっきマンボウちゃんが言っていた『大きなフロントガラス』からの眺めを、この席から一望できるというわけだよ」
マ「うわあ、運転台のすぐ後ろに座ることができるんですねえ。まるで、観光列車の『しまかぜ』みたい。でも、こんないい席に座るなんて、ただでさえ贅沢なグリーン車へさらに追加料金を払ったんじゃ……」
梓「それが、パノラマ・グリーンは、通常のグリーン車と同じ料金で利用できるんだ。もっとも、4席と限られているから、早めに予約する必要があるけどね」
マ「でも、一番前の席を980円で楽しめるんだから、おトクですよね、はってはて♪」
チケットレス特急券とは
梓「ところが、マンボウちゃん。これをさらに安くする方法がある。JR西日本のクレジットカード『J-WESTカード』会員限定だけどね」
マ「は、はて」
梓「JR西日本のネット予約『e5489』のうち『その他の特急・新幹線予約』を選択して」
梓「『eチケットレス特急券』というのを選択すると、マリンライナーのグリーン料金が460円になる」
マ「は、はてはて! ワンコインでグリーン車に乗れるとは!」
梓「みどりの窓口で買うよりも半額で済むから、興味があれば利用するといいね。さて、いよいよ出発するよ」
パノラマ・グリーンの車窓から
マ「高架の上を走っていくわねえ。最初は街の中をぐいぐい進む感じ」
マ「ああ、でもすぐに田舎道に。のんびりした風景、マンボウにとって最高の眺めで、ぼーっとできるわねえ」
マ「あ、アンパンマン列車!」
梓「あれは、アンパンマン・トロッコだ。四国といえばアンパンマン列車。高地に行く『南風』にもアンパンマン列車が設定されているよ。
マ「ひゃあ、雄大な眺め」
マ「橋の下は大きな船も回遊しているわねえ」
梓「私は幾何学的な模様が大好きでね。構造体を突き抜けるマリンライナーは、パノラマ・グリーン席の眺めが一番なんだ」
マ「運転台からの眺めをワンコインで楽しめるなんて最高ねえ」
マ「さあ、高松に着いたことだし、讃岐うどんのお店を回遊するわよお、おほほ」
基本情報のまとめ
☆マリンライナー
ネット予約について
①”e”チケットレス特急券と②チケットレス特急券とで、金額が異なりますので、注意してください。(2019年1月現在)
※①e5489専用「eチケットレス特急券 [マリンライナー] 」
:J-WESRカード会員専用のお安いきっぷです。
※②e5489専用「チケットレス特急券 [マリンライナー] 」
:こちらは、会員専用ではなくどなたでも利用できますが、金額は安くなりません。
≫筆者:連理梓
≫乗車日:2016年8月8日