こんにちは、はてはてマンボウです。今回は東北新幹線で、岩手県へとやってきました。
マ「東北新幹線は、マンボウみたいに鼻が高いわねえ。まるでつけ鼻ねえ」
梓「時速320キロで走るからね。E5系のロング・ノーズは新幹線の証」
マ「は、連理梓さん。現れるなり呪文を」
梓「E5系は東北新幹線のメインの車両だ。空気抵抗を無くすために、この長い鼻がついている。さ、列車の話は少なめにしておいて、今日は平泉へ行こう」
平泉へのアクセスは?
梓「さて、東北新幹線で一ノ関まで来たあとは、在来線で東北本線に乗り換える」
マ「あ、新幹線と在来線で、少しだけ看板に違いがあります」
梓「その辺は、サンダーバードから北陸新幹線へ乗り換えたときにも話をしたね」
《日本の鉄道》新幹線にトロッコ、ハットリくんまで?╿北陸の鉄道録
↑「在来線と新幹線の話が気になる!」という方は、こちらの記事もチェックしてくれ~。まあんぼう~
マ「列車がのんびり走っていきますねえ」
マ「はて、10分もしないうちに着いちゃいました。平泉は、独特の看板」
マ「小さいけど、風情のある駅ですねえ」
梓「中尊寺には巡回バス『るんるん』に乗れば10分ぐらいで着くよ」
マ「かわいい名前のバスねえ」
マ「あ、着いたみたいです、はってはて♪」
極楽だから世界遺産に? 中尊寺って、どんなところ?
マ「中尊寺って、金色堂が有名ですよねえ」
梓「京都の平等院、大分の富貴寺とあわせて、三大阿弥陀堂と呼ばれているね」
マ「中尊寺は世界遺産ですけど、豪華な金色堂があるから世界遺産になったのかしら」
梓「マンボウちゃんは、奥州藤原氏って聞いたことあるかな」
マ「まぼ。中尊寺を作った人ですよね」
梓「そのとおり。11世紀の東北は『前九年の役』『後三年の役』と呼ばれる、有力豪族同士の内乱が続いていたんだけど、そんななかで頭角を現したのが奥州藤原氏」
マ「藤原氏ってことは、藤原道長とかと親戚なんですか」
梓「遠い親戚、ぐらいに思っておけばいい。清衡・基衡・秀衡の三代で、後三年の役が終わった1087年から1189年までのおよそ100年、奥州藤原氏の拠点となった平泉は栄華を極める」
梓「中尊寺のすぐ近くにある毛越寺は、二代・基衡が整備した」
マ「も、もうえ……」
梓「もうつうじ」
梓「中尊寺と毛越寺を中心に平泉はこの世の極楽とも呼ばれるほどになる」
マ「極楽、いい響きねえ。マンボウ、ごくらく、好き」
梓「極楽だからこそ、中尊寺は世界遺産になったんだよ」
マ「まぼ?」
寺院や庭園は、この世に理想世界を創り出そうとしたもので、海外からの影響を受けつつ日本で独自の発展を遂げたものです。
マ「はてはて、ほんとです」
梓「だが、この極楽にも終わりが来る。12世紀終わりと聞いて、マンボウちゃんはぴんとくるかな」
マ「は、はて」
梓「鎌倉幕府が成立するのがこの時期。源義経をかくまった奥州藤原氏は、源頼朝に滅ぼされる」
梓「中尊寺以上の広大な境内を誇ったともされる毛越寺だが、いまはその境内のほとんどが、跡地となっている」
マ「中尊寺が現代まで残っているのも、幸運なことだったんですねえ」
梓「奥州藤原氏三大のミイラが、阿弥陀堂には安置されている」
マ「えっ、ミイラが」
梓「直接見ることはできないけどね。栄華を極めた三代が、黄金の阿弥陀堂のなかにいまも眠っている」
マ「はて、毛越寺に石碑が」
梓「夏草や 兵どもが 夢の跡」
広々とした境内をのんびり巡る
梓「さて、それでは中尊寺を回ってみよう」
マ「のぉんびりしたところも、いっぱいあるわねえ」
マ「はて、あれに見えるは」
マ「大文字ですよ、連理梓さん!」
マ「夏には送り火をするんだよ」
梓「これは本堂。中尊寺は天台宗で、天台宗の総本山である比叡山延暦寺から『不滅の法灯』を分灯されている」
梓「本堂を過ぎてさらに一本道を進むとつきあたりにあるのが弁財天堂」
梓「道なりに進むと、能楽堂に着く」
梓「反対方向に進むと、松尾芭蕉の像が見えてくる」
マ「どうして、松尾芭蕉が」
梓「松尾芭蕉の『おくのほそ道』は、東北と北陸を旅したときにつくられた紀行文だからね」
マ「まあんぼう、なるほど。あれ、そういえば連理梓さん」
梓「どうした」
マ「ここまで、中尊寺の広い境内をご紹介していただきましたけど、肝心の金色堂は」
梓「芭蕉の像から少し引き返して、脇の階段を昇った先にある」
梓「金色堂の覆堂が見えてきた」
マ「はて、金色なのでは」
梓「保存状態を保つために、覆いがされているんだ」
マ「はて、では中の実際の様子は……」
梓「金色堂は残念ながら撮影禁止。その目にしっかり焼きつけてきて。金色堂の写真をいますぐ見たいという人は、公式HPをチェックだ」
基本情報のまとめ
中尊寺
≫公式HP
〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
毛越寺
≫公式HP
〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉大沢58
≫筆者:連理梓
≫来訪日:2016.12.12
※「はてはてマンボウのブログ」は移転しました。
はてはてマンボウの 教養回遊記 (hatehatemanbou.com)
参考文献
〇中尊寺編(2012)『世界遺産 中尊寺』(大塚巧藝新社)
相互リンクまとめ ①三大阿弥陀堂
↑「三大阿弥陀堂ってなに?」「阿弥陀如来ってそもそも何者?」という方はこちらをクリックしてくれ~まあんぼう~
相互リンクまとめ ②四寺廻廊
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