【旅の5日目】
札幌にある札幌農学校みたいな美しい建物にやってきました。なんとここは「利尻島郷土資料館」なのです。
以前、鬼脇村役場として使用されていた庁舎を郷土資料館として活用している建物です。
建物は小さいのですが中に入ってみるとなかなか面白かったです。
はい、入口にやってきました。
中に入って右手を見るとこのような昔使っていた道具が置いてあります。木製の分厚いスキー板みたいなのがありますね。
左手にはお手製の入館費用の説明の紙が貼ってありました。一般は200円です。
入館費用を支払ってすぐに目につくのが、このトドです。重さがトンになる野生のトドを見てみたいものです。冬になったら見れるのかな。
その下にはゼニガタアザラシ。トドと比較するととても小さいですよねぇ。
明治末期から大正初期にかけての「鬼脇市街地図」です。
明治45年(1912年)に利尻島アフトロマナイで殺獲されたヒグマの写真がありました。利尻島も礼文島もヒグマはいませんが去年か一昨年、熊が北海道本土から渡ってきたニュースがありました。元気のある熊は食料を求めて海を渡るんですね。
広い部屋が右手にあります。中央部には利尻島のジオラマがあります。
このあたりもニシン漁が盛んだったようで、番屋が小さく再現されていました。写真もあるので当時の様子が良くわかります。
木造の部屋で囲炉裏があっても冬はたまらなく寒かったでしょうね。
冠雪した美しい利尻島をバックに、にしん漁の風景です。
昭和25年ごろの鬼脇港です。
1854年から59年に作成された利尻・礼文島の地図です。結構正確ですね。
原本は利尻町立博物館にあるんですね。
江戸時代、利尻と礼文は、リイシリ場所と呼ばれていた。と書いてあります。江戸末期は秋田藩がここを支配したという歴史があるようです。
左手にある別部屋に入ってきました。利尻島の鳥類に関する説明版です。左下に見えるのは・・
利尻島にいる蝶の標本でした。アサギマダラやベニシジミのように日本中にいるようなものから珍しい高山蝶までいろんな蝶が利尻島にはいるようです。
利尻島で確認されている蝶は60種類に及びます。そのほぼすべてが、北海道本島にも分布しており、本島との強い関連性があります。
なかでも「ヒメウスバシロチョウ」や「エゾシロチョウ」「アカマダラ」は北海道だけに生息している蝶です。また「クモマベニヒカゲ」や「ウラジャノメ」は道内でも分布が限られている珍しい蝶です。これらの蝶は私は目撃したことは無いのですが、一度で良いから見てみたいものばかりです。
蝶の標本の奥は岩などこのように展示されていました。
何気に見ていたらビックリするような事実を発見しました。フェリーの到着場の鴛泊の象徴がペシ岬ですが、あのペシ岬には隣に岩山があったそうです。
その岩山が粉砕され、なんと稚内市のサフィールホテル稚内の隣にある「北防波堤ドーム」を作る材料に使われたそうです。
北防波堤ドームの建設には利尻島の石材を使用していて、足らなくなると、ペシ岬の2つあった石山のうち小さな方を何年もかけてダイナマイトで破壊し稚内市の北防波堤の基石に使ったということです。だからペシ岬にある歩道は破壊された岩山の後なんだそうです。
利尻島の交易を表現した地図です。樺太はもとより日本海の各地と取引していたようすが伺えます。
大正2年、鬼脇村役場庁舎として新築され、昭和44年に鴛泊に新庁舎が建てられるまで使用されていました。昭和48年からは、郷土資料館として再活用され現在に至っています。との記載があります。すでに郷土資料館として47年の歴史がありますね。
短い時間で楽しく勉強できる良い資料館でした。
さて、鬼脇郷土資料館を出てしばらくいくと、なんにもない場所にセイコーマートを見つけました。
お昼ご飯を食べる場所がないかもしれないと思ってセコマブランドの「塩キャラメル クリームパン」を購入しました。
≫この旅の次の記事:【利尻島】白い恋人の丘、オタトマリ沼、南浜湿原│【8月】稚内・利尻・礼文の旅 5泊6日 その31
☆利尻島郷土資料館
〒097-0211 北海道利尻郡利尻富士町鬼脇
≫googleMapで開く
≫TEL:0163831620
営業時間 9:00~17:00
≫利尻島郷土資料館 利尻島観光ポータルサイト
≫筆者:おのちん
≫訪問日:2020.08.29